フィギュアスケートを外野から楽しむ&応援するための会


by carthaginois

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キミー・マイズナー選手が地元アメリカでグランプリ・シリーズ初優勝。安藤美姫選手は2位、シニアのグランプリ・シリーズデビューのキャロライン・ジャン選手が3位という結果になったスケート・アメリカ。

安藤選手は2連覇はほんの僅差で逃してしまいましたが、怪我の影響で得意のジャンプも本調子ではない、本人も調整不足と認める状態の中、ショートは2位、フリーは1位で総合、マイズナー選手(こちらもまだまだ本調子ではなかったようでしたが)と1.34点差で2位と決して悪くない結果だったように思えます。何よりも演技の後とか、キスクラでの表情がとても明るく和やか、ミスもご愛嬌といった感じで笑顔が見られ、なんだか余裕やゆとりが感じられるところが良かったように思います。

放送されたインタビューで、世界選手権優勝後モチベーションが上がらなくて、辞めようと思ったことがあるというようなことを言っていたけど、浅田真央選手やキム・ユナ選手に対して感じている脅威みたいなことを、冷静に公けの場で語ることができる安藤選手って、現チャンピオンというトップの位置で、競い合っている選手たちの優位を率直に認めて口に出すということってなかなか出来ることではないと思うので、そんなところに逆に彼女の強さを感じました。

ちょっと後ろ向きな発言(まあその状態はもう過去のことなのかもしれないのですが)とは裏腹に、このシーズンのために用意してきたプログラムには、先シーズンよりさらにレベル・アップで゛挑戦”の姿勢を見ることが出来たので、もうこれから疾走する態勢に入ったということなのでしょうか?ショート、フリーともども非常に面白いプログラム。

今回は調整不足ということで、彼女のトレードマークの3ルッツ3ループのコンビネーション・ジャンプも封印で、演技要素的にもベストに程遠い内容でしたが、シーズン初めのこの時期、バリバリで調子よかったりしたら、この先シーズン中、大丈夫なんだろかという気もするので、このくらいの次に期待をつなげられるくらいの出来が、今の時期丁度良い具合ではないだろかと…………思えたりもしますが………

まぁ安藤選手には5週間後にNHK杯という絶好の機会があることだし、もっと良い演技、グランプリ・シリーズ2勝目のチャンスはその時までお預けということで、マイズナー選手、グランプリ・シリーズ初優勝おめでとう!と日本勢びいきでも全く屈託なく言えるような気がする今回のグランプリ・シリーズ幕開けの一戦でした。


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スケートアメリカの放送を見ていて、ちょっとショックだったのは、会場での空席が目立ったこと。半分も埋まっていない。グランプリ・シリーズの中で今回の出場メンバーは、全種目にわたってかなり充実したメンバーが顔を揃えているように思えるのですが、アメリカでのフィギュアスケート人気の落ち込み度に少し唖然とさせられました。ミシェル・クワン選手も去って、やはりフィギュア王国を支える絶対的なアメリカ人王者の不在が原因なのだろうか?

しかし14歳のキャロライン・ジャン選手の演技、そして観客の熱狂度を見て、王国を引き継ぐべきこの人がこれからアメリカでのフィギュア人気の起爆剤になるかもしれないと…この人、なんだか全身、小さな炎という感じで、顔つきにも負けん気みたいなものがあらわれていて、14歳ながら只者ならぬ雰囲気を周囲に放っている。

ジャン選手のフリーの演技、一見したところ素人目には、上位3人の中で一番クリーンにまとめ、優勝してもおかしくないように見えたのですが、点数は100点を超えない意外と低い点数、でもジャッジの採点表を確認して納得。5つのトリプル・ジャンプが回転不足で2回転の点数しか取れていなく、プラス、2つのトリプル・ルッツがwrongエッジの減点を受けていたんですね。
そういえば安藤選手のフリー演技の冒頭のコンビネーションも2回転ー2回転の判定で3点弱の点数しか取れていないし、浅田舞選手もジャンプでたくさんの減点を受けている。
今シーズンからジャンプ判定がとても細かくきっちりみっちりになったようで、きっとこれからも見た感じの演技の出来・印象と、実際にコンピューターではじきだされる点数のはっきりした乖離現象というのが、これから多く見られるのでは………と予想。。。
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by carthaginois | 2007-10-30 00:51 | グランプリ・シリーズ
フィギュアスケートファン待望の2007-8シーズンの開幕、日米対抗フィギュア2007が先週末、新横浜で開催されましたが、きっと多くの方も会場あるいはテレビでご覧になったことと思います。
演技面では、シニア選手にとってはシーズン初めなのでこれはしょうがないといった、各選手ともジャンプのミスが目立つ、点数もちょっとトホホ…の内容でしたが、新プログラムのお披露目、アメリカの超大型新人(キャロライン・ジャン&ミライ・ナガス)の日本での大会初登場といった意味で、とても興味深い大会だったように思います。

そんな中でも、やはり浅田真央選手の新ショート・プログラム。

振り付けと衣装はタチアナ・タラソワ女史が全面プロデュースしたということですが、タラソワ・マジック健在!といった感じで、真央選手に今までにないドラマチックな新しい面が加味され、しかもそれが真央選手の中でとても自然と消化されていて、大器の片鱗、そして彼女の並々ならぬ汗と努力の痕跡をその影に想像させ、さらにこれからの彼女の゛大化け”を強く予感させる、そんな内容でした。

この演技を見ていると、天才少女、初出場の全日本選手権で3-3-3を嬉々として飛んでいた、かつての天才少女の氷上での成長過程を、リアルタイムで目撃することが出来るわれわれは、なんて幸せなことだろうと、そんな気持ちにさせる、そういった意味では、真央選手はその存在自体がすでに感動的。
真央選手のスケートに対するひたむきさといったものが、自然と演技の中に溢れ出てきて、見ているものの心があらわれるというか、浄化作用というのか、見ているものの気持ちを純化させてくれる。そして今シーズン彼女は、さらに今までにない新しい領域に大きく前進しようとしている。
今からグランプリ・シリーズに初登場するスケート・カナダでの演技が、ショート、フリーともどもとても待ち遠しいです。

安藤美姫選手は最初のジャンプで転倒、そして演技中断とハプニングに見舞われましたが、新プログラムの「サムソンとデリラ」、個人的にソコロワ選手がワシントン世界選手権(2003年)でこの曲で滑ったショートの演技が好きなので、グッドな選曲だなぁと思いました。先シーズンのショートプログラムの中では、また見たいと思って一番よく繰り返し見たのは私にとっては、安藤選手のシエラザードの演技で、そこには力強さと、なにかふっきれた爽快感があって、彼女の水を得た魚のような生き生きとした姿は、見ていてとても痛快でした。今シーズンもその延長線+さらにグレード・アップということで、これからの演技に期待がもてます。
彼女は今月末に開催されるグランプリ・シリーズ初戦のアメリカ大会に出場予定。怪我の影響が少し心配されますが、ベストメンバーを揃えた地元アメリカ陣の牙城を昨年に引き続き再び制覇することが出来るか…こちらも楽しみです。フリーではどんな「カルメン」を魅せるのか…
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by carthaginois | 2007-10-08 21:44 | その他競技会